東京写真学園(2004)『「写真の学校」の教科書基礎編』雷鳥社
確かにズームレンズは便利であるが、被写体とのあいだを自分自身が動くこともせずに、安易にズーミングしてシャッターを切るやり方には感心できない。自分が納得できる撮影距離を確保しながら、その範囲内でズーム操作を行うべきである。(本書 p.89)
写真の学校の基礎編と書いてあるだけあって、本当に基礎から書いてある。シャッター速度やf値、レンズの特性や被写体深度など、一眼レフを使うためには最低限必要な知識が身に着く。
上記の例でも分かる通り、少し古いため、時代錯誤的な表現が出てくる。デジタル一眼レフカメラが主流となった今となってはフィルムのネガもポジも基礎で教える必要はないだろう。ズームレンズを批判しても、単焦点レンズでトリミングしたらいいのか、と言われてしまう。たった10年しか経ってないのにこの変わりよう。
読みやすいし作品例も豊富なので、少し興味ある人が知識をつけるのにはよい。