二つの世界が交わっていく: 世界の終りとハードボイルドワンダーランド

村上春樹(2010)『世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド』新潮社 いずれにせよ、老人が指摘したように、この街にとって僕は弱く不安定な存在なのだ・どれだけ注意してもしすぎるということはない。(本書上巻 p.298) … 続きを読む二つの世界が交わっていく: 世界の終りとハードボイルドワンダーランド

二人とも、ただものではあらない。

村上春樹、川上未映子(2017)『みみずくは黄昏に飛びたつ』新潮社 僕はただそれを「イデア」と名づけただけで、本当のイデアというか、プラトンのイデアとは無関係です。ただイデアという言葉を借りただけ。言葉の響きが好きだった … 続きを読む二人とも、ただものではあらない。

騎士団長殺し-イデアとメタファーで世界を描き変える

村上春樹(2017)『騎士団長殺し』新潮社 「(前略)あたしはただのイデアだ。霊というものは基本的に神通自在なものであるが、あたしはそうじゃない。いろんな制限を受けて存在している」(本書第1部 p.352) 「どんなもの … 続きを読む騎士団長殺し-イデアとメタファーで世界を描き変える

生涯を賭けた美しい生き方

紀田順一郎(1982)『生涯を賭けた一冊』新潮社 諸橋轍次はこの稿執筆現在、満百歳に達し、(中略)時おり寂しくなって川上を呼びつける。つい先日(一九八二・一)にも「すぐ来てくれ」といわれて出かけると、「ぼくはもう仙人の心 … 続きを読む生涯を賭けた美しい生き方

資本主義で搾取され続ける我々の上手な生き方とは

佐藤優(2015)『いまを生きる階級論』新潮社 賃金というのは天井が意外と低いところにあるんですね。だから、これまた何度もいうように、残業を300時間して、死ぬまで働くってやったところで、そこで入ってくる賃金は本質的には … 続きを読む資本主義で搾取され続ける我々の上手な生き方とは

大きな国々の隙間を生きる小さな国の人々

佐藤優(2015)『プラハの憂鬱』新潮社 その夜は将校宿舎の自室に戻ってからも、なかなか寝付くことができなかった。いま、ベーコンズフィールドの陸軍語学学校でロシア語を勉強している自分が、なにか大きな過ちを犯しているような … 続きを読む大きな国々の隙間を生きる小さな国の人々

京都をぐるぐる、案内もぐるぐる

森見登美彦(2014)『森見登美彦の京都ぐるぐる案内』新潮社 登美彦氏は煙草を吸いながら、「進々堂で構想を練っているのだぞ」という顔をした。顔のことばかり気にかかって、考えはまとまらなかった。(本書 p.60) 『聖なる … 続きを読む京都をぐるぐる、案内もぐるぐる

自由主義経済の行き着く先を語る

手嶋龍一・佐藤優(2014)『賢者の戦略 生き残るためのインテリジェンス』新潮社 金持ちたちの間には、「このままだと庶民のヤキモチによって叩き潰されてしまう」という危機感が芽生えてきます。そして「自らの富を自発的に分配し … 続きを読む自由主義経済の行き着く先を語る

人生で得をするため、楽に生きるための1300円

佐藤優(2014)『いま生きる「資本論」』新潮社 この講座では、人生で得をするために、あるいは人生を楽にするために『資本論』を読みます。(本書 p.72) この講座で『資本論』を読んでいくことでわれわれが具体的に何を学ぼ … 続きを読む人生で得をするため、楽に生きるための1300円

無実の罪をかぶったまま満州に散った甘粕正彦

佐野眞一(2010)『甘粕正彦 乱心の曠野』新潮社 甘粕が「青年たちの娯楽は何ですか」と尋ねると、加藤完治の代理の者が「角力や柔道や剣道です」と答えた。すると甘粕はこれを否定して言下に言った。 「昼間農業をやって疲れた若 … 続きを読む無実の罪をかぶったまま満州に散った甘粕正彦